相続した実家や、長期間使用していない空き家を所有している方は、「建物の劣化」だけでなく盗難や不法侵入のリスクにも注意が必要です。
人が住んでいない空き家は、所有者が毎日出入りする住宅と比べて管理の目が行き届きにくく、「誰も住んでいない」と外から分かりやすい場合があります。
そのため、空き家を長期間放置すると、室内への侵入や家財の盗難、給湯器などの設備の盗難、敷地内に置いてある物の持ち去りなどにつながる可能性があります。
「何も置いていないから大丈夫」と考える方もいますが、空き家には意外と盗難の対象になるものがあります。
今回は、空き家が盗難被害に遭うリスクや、狙われやすい物、防犯対策、そして空き家を売却するという選択肢について解説します。
なぜ空き家は盗難に狙われやすい?
空き家が狙われる理由の一つは、人の目が少ないことです。
普段から人が住んでいる住宅であれば、玄関の開閉や車の出入り、照明などから生活していることが分かります。
しかし、空き家では長期間人の出入りがないため、侵入されても発見まで時間がかかる可能性があります。
例えば、郵便受けに郵便物がたまっていたり、庭の雑草が伸び放題になっていたりすると、「長期間人が来ていない家」と判断される可能性があります。
また、夜になっても照明がつかない、カーテンがずっと同じ状態になっているなど、生活感がないことも空き家と判断される要因になります。
もちろん、こうした状態だけで盗難被害に遭うとは限りません。
しかし、空き家を長期間管理しないことは、防犯面でもリスクを高める可能性があります。
空き家で盗まれる可能性があるもの
空き家の盗難というと、家具や家電などをイメージする方が多いかもしれません。
実際には、さまざまなものが盗難の対象になる可能性があります。
例えば、
・エアコン
・給湯器
・室外機
・電線や配線
・金属製品
・工具
・自転車
・屋外に置いている物
・貴金属や現金
・家電製品
などです。
特に、室外機や給湯器など、屋外に設置されている設備は注意が必要です。
また、空き家の庭や物置に工具や脚立、自転車などを置いたままにしている場合も、できるだけ整理しておくことが重要です。
給湯器や室外機にも注意
空き家では、建物内部だけでなく屋外設備の盗難にも注意が必要です。
給湯器やエアコンの室外機などは屋外に設置されているため、外から存在を確認できる場合があります。
特に長期間人が住んでいない住宅では、設備が使用されていないため、盗難に気付くのが遅れる可能性があります。
「久しぶりに実家を見に行ったら室外機がなくなっていた」というようなケースも考えられます。
そのため、空き家を定期的に確認する際には、室内だけでなく外回りの設備も確認しましょう。
郵便受けも防犯上の重要なポイント
以前から空き家シリーズで取り上げている「郵便受け」も、防犯上重要なポイントです。
郵便物やチラシが大量にたまっていると、長期間人が来ていないことが外から分かってしまいます。
また、郵便受けから郵便物があふれている状態は、空き家の存在を目立たせる原因にもなります。
定期的に郵便物を回収したり、郵便局の転送サービスなどを利用したりして、郵便受けを整理しておきましょう。
不要なチラシなどがたまっている場合も、定期的に処分することが大切です。
庭の雑草も防犯に関係する?
一見すると、庭の雑草と盗難は関係ないように思えるかもしれません。
しかし、庭木や雑草が伸び放題になっていると、外から建物の様子が確認しにくくなります。
また、敷地内に人が入っても周囲から見えにくくなる可能性があります。
そのため、定期的な草刈りや庭木の剪定は、建物の美観を維持するだけでなく、防犯面でも重要です。
特に道路から見える部分や玄関周辺は、できるだけ見通しを確保しておきましょう。
窓や玄関の施錠を確認する
空き家の防犯で基本となるのが、玄関や窓の施錠です。
「空き家だから当然鍵は閉めている」と思っていても、長期間誰も訪れていないと、窓の閉め忘れや鍵の故障などに気付かない場合があります。
定期的に、
・玄関の鍵
・勝手口
・1階の窓
・2階の窓
・浴室やトイレの窓
・物置や倉庫
などを確認しましょう。
特に、古い住宅では鍵や窓の建付けが悪くなっていることがあります。
鍵がかかりにくい、窓が閉まりきらないなどの異常があれば、早めに修理を検討しましょう。
防犯カメラを設置する方法もある
空き家の防犯対策として、防犯カメラを設置する方法もあります。
最近では、スマートフォンから映像を確認できるタイプや、動きを検知して通知するタイプなどもあります。
ただし、カメラを設置すれば必ず盗難を防げるわけではありません。
「防犯対策をしている家だ」と分かることによって、侵入を思いとどまらせる効果を期待するものとして考えるとよいでしょう。
また、設置する場合は、近隣住宅や道路などのプライバシーにも配慮する必要があります。
照明を利用するのも効果的
夜間に真っ暗になる空き家は、人が住んでいないことが分かりやすくなります。
そのため、人感センサー付きの照明などを設置する方法もあります。
人が近づいたときに照明が点灯すれば、防犯対策の一つになります。
玄関や勝手口、建物の裏側など、暗くなりやすい場所を確認してみましょう。
「見られている家」にすることが大切
空き家の防犯で重要なのは、長期間放置されているように見せないことです。
例えば、
・定期的に換気する
・郵便物を整理する
・庭を管理する
・建物の外観を確認する
・照明を設置する
・防犯カメラを設置する
・窓や玄関を確認する
など、定期的に人が管理している状態を作ることが重要です。
遠方に住んでいて自分で管理することが難しい場合には、空き家管理サービスなどを利用する方法もあります。
盗難だけではなく不法侵入にも注意
空き家では、盗難だけでなく不法侵入にも注意が必要です。
誰かが勝手に敷地内へ入ったり、建物内に侵入したりすると、家財を盗まれるだけでなく、建物を壊されたり、ゴミを捨てられたりする可能性もあります。
一度侵入された空き家は、その後も管理されていないと判断される可能性があります。
そのため、空き家に異常がないか定期的に確認することが重要です。
空き家に残した家具や家電も整理しておく
相続した実家では、家具や家電、生活用品などが大量に残っていることがあります。
「売却するまでそのままにしておこう」と考える方もいますが、貴重品や個人情報が分かる書類などは、できるだけ早めに整理しておきましょう。
特に、
・通帳
・印鑑
・権利関係の書類
・身分証明書
・契約書
・郵便物
・パソコン
・スマートフォン
などは、慎重に管理する必要があります。
不要な書類をそのまま空き家に残しておくと、個人情報が流出するリスクもあります。
盗難被害に遭ったらどうする?
もし空き家に侵入された形跡や盗難被害を発見した場合は、無理に室内を触ったり片付けたりせず、必要に応じて警察へ相談しましょう。
窓ガラスが割れている、玄関が壊れている、室内が荒らされているなどの場合は、侵入の痕跡が残っている可能性があります。
また、火災保険などの保険契約がある場合には、補償内容を確認し、保険会社へ相談することも重要です。
ただし、空き家は一般の住宅とは保険の契約条件や補償内容が異なる場合があります。
「空き家だから以前の火災保険がそのまま使える」とは限らないため、保険会社への確認が必要です。
空き家を長期間所有するなら「売却」も選択肢
空き家を所有しているものの、今後利用する予定がなく、管理も難しいのであれば、売却を検討することも一つの方法です。
空き家を所有し続けると、
・固定資産税
・管理費用
・草刈り費用
・修繕費
・防犯対策費用
・火災保険料など
さまざまな費用が発生する可能性があります。
さらに、建物の劣化や盗難などの問題が発生すれば、所有者として対応しなければなりません。
「いつか使うかもしれない」と何年も所有し続けるより、現在の不動産価値を確認したうえで、売却するかどうかを判断することも大切です。
盗難があっても空き家は売却できる?
盗難被害に遭った空き家でも、必ずしも売却できなくなるわけではありません。
例えば、エアコンや給湯器が盗まれていたとしても、土地や建物そのものの価値がなくなるわけではありません。
ただし、設備の状態や建物の状況によっては、査定価格や売却方法に影響する可能性があります。
そのため、被害が発生した場合は、現状を確認したうえで不動産会社に相談することをおすすめします。
場合によっては、設備を修理してから売るよりも、現状のまま売却した方が負担が少ないケースもあります。
千葉県の空き家も防犯対策を
千葉県には、千葉市・船橋市・市川市・松戸市・柏市などの都市部から、四街道市・佐倉市・八千代市・習志野市・流山市・大網白里市・東金市・茂原市など、さまざまな地域に空き家があります。
相続によって実家を取得したものの、所有者自身は遠方に住んでいるというケースも少なくありません。
「年に1回しか見に行けない」という状態であれば、空き家の異常を早期に発見することが難しくなります。
盗難や不法侵入を防ぐためにも、定期的な管理を心がけましょう。
そらいえでは空き家の売却相談を承っています
そらいえでは、空き家や相続不動産の売却についてご相談を承っています。
「長期間空き家にしている」
「遠方に住んでいて管理できない」
「空き家の防犯が心配」
「設備が盗まれてしまった」
「修繕してから売却した方がいい?」
「このまま所有し続けるべきか迷っている」
このようなお悩みがある方も、まずはお気軽にご相談ください。
空き家の売却では、建物の状態だけでなく、土地の価値、立地、接道状況、周辺環境などを総合的に確認することが大切です。
まとめ
空き家は、人が住んでいる住宅に比べて管理の目が届きにくいため、盗難や不法侵入のリスクに注意する必要があります。
特に、エアコンの室外機、給湯器、電線などの屋外設備や、室内に残された家電・貴重品などは、定期的に確認しておきましょう。
また、郵便受けの整理、庭の草刈り、窓や玄関の施錠、防犯カメラやセンサーライトの設置なども、防犯対策の一つです。
しかし、遠方に住んでいて定期的な管理ができない場合、空き家を所有し続けること自体が負担になることもあります。
今後も利用する予定がないのであれば、盗難や建物の劣化が進む前に、売却を検討することも選択肢の一つです。
「まだ売るか決めていない」という方でも、まずは現在の不動産価値を確認しておけば、今後どうするかを判断しやすくなります。
空き家を放置するのではなく、管理するのか、活用するのか、それとも売却するのか。
所有者やご家族にとって負担の少ない方法を早めに検討することが、空き家を守るための大切な一歩です。


