相続した実家や、長期間使用していない空き家を所有している方は、建物の外観や庭の状態だけでなく、「水道管」にも注意が必要です。
普段人が住んでいない空き家では、水道をほとんど使用しないため、「水道管が破裂することなんてあるの?」と思う方もいるかもしれません。
しかし、空き家の水道管は、長期間使用されないことや経年劣化、冬場の凍結などによって破損する可能性があります。
特に水道管が破裂したにもかかわらず、長期間気付かないまま放置してしまうと、室内への漏水や床・壁・天井の劣化、カビの発生など、大きな被害につながることがあります。
今回は、空き家の水道管が破裂すると何が起こるのか、なぜ空き家では注意が必要なのか、破裂を防ぐための対策、さらに売却時の査定への影響について解説します。
空き家でも水道管は破裂する?
結論からいうと、人が住んでいない空き家でも水道管が破裂する可能性はあります。
水道管は使用しているかどうかに関係なく、経年劣化することがあります。
また、寒い地域や冬場の気温が低い時期には、水道管の中に残っている水が凍結し、体積が膨張することで水道管に負荷がかかり、破裂することがあります。
特に、
・屋外に露出している水道管
・給湯器周辺の配管
・日当たりの悪い場所
・北側にある配管
・古い住宅の水道管
などは注意が必要です。
水道管が破裂すると何が起こる?
水道管が破裂すると、破損した場所から水が漏れ出します。
小さな亀裂であれば少量の漏水で済む場合もありますが、大きく破裂すると大量の水が流れ続ける可能性があります。
人が住んでいる住宅であれば、床が濡れている、蛇口から水が止まらないなどの異常に気付きやすいでしょう。
しかし、空き家では誰もいないため、発見が遅れる可能性があります。
その結果、漏水が長期間続いてしまうことがあります。
室内で水道管が破裂すると大変
特に注意したいのが、室内の床下や壁の中などにある水道管です。
水道管が破裂しても、すぐに目で確認できるとは限りません。
壁の中や床下で水が漏れていると、気付いたときには、
・床が変色している
・壁紙が浮いている
・天井にシミがある
・床材が腐食している
・カビが発生している
・室内に異臭がする
などの症状が出ている場合があります。
空き家では発見まで時間がかかるため、被害が広がってしまう可能性があります。
カビや湿気の原因になる
水道管の破裂によって大量の水が漏れると、建物内部の湿度が上昇します。
特に換気されていない空き家では、湿気がこもりやすくなります。
湿気が長期間続くと、カビが発生する可能性があります。
カビは壁紙や床材を汚すだけでなく、住宅独特の嫌なニオイの原因になることもあります。
また、湿った環境はシロアリなどの被害につながる可能性もあるため注意が必要です。
床や壁の劣化につながる
水道管からの漏水が長期間続くと、床材や壁材などが水分の影響を受ける可能性があります。
特に木造住宅では、床下などに水がたまることで木材が湿った状態になることがあります。
すぐに建物全体が危険になるわけではありませんが、長期間放置すれば劣化を進める要因になります。
そのため、水道管の破裂は単なる「水漏れ」ではなく、建物全体の状態に関わる問題として考えることが重要です。
水道料金が高額になる可能性も
空き家の水道管が破裂すると、もう一つ注意したいのが水道料金です。
水道管から大量の水が漏れ続ければ、当然ながら水道メーターも動き続ける可能性があります。
所有者が数週間、数か月にわたって空き家を訪れていなければ、「久しぶりに確認したら水道料金が大幅に高くなっていた」ということも考えられます。
ただし、漏水時の水道料金の減免制度については自治体によって取り扱いが異なります。
漏水が疑われる場合には、早めに水道事業者や指定給水装置工事事業者などへ相談しましょう。
長期間空き家にするなら水道をどうする?
空き家を長期間使用しない場合、「水道を止めた方がいいの?」と迷う方もいるでしょう。
実際には、空き家の利用状況や設備によって適切な管理方法が異なります。
水道を使用しないのであれば、止水栓を閉めるなどの方法があります。
ただし、単純に元栓を閉めるだけで十分とは限りません。
給湯器などの設備には水が残っている場合があるため、冬場の凍結対策が必要になるケースもあります。
長期間空き家にする場合は、水道事業者や設備業者などに相談し、住宅の設備に合った方法を確認しておくと安心です。
冬場は凍結による破裂に注意
特に冬場に注意したいのが、水道管の凍結です。
気温が大きく下がると、水道管内部の水が凍り、膨張することで水道管が破損する可能性があります。
一見すると、雪の多い地域だけの問題に思えるかもしれません。
しかし、普段あまり凍結しない地域でも、強い寒波が来たときには注意が必要です。
空き家の場合は暖房が使用されていないため、室内の温度も下がりやすくなります。
そのため、冬場に長期間空き家にする場合は、水道管や給湯器の凍結対策を確認しておきましょう。
水道管の破裂は査定額に影響する?
では、水道管が破裂した空き家は、売却時の査定額が下がるのでしょうか?
結論として、水道管が破裂したという事実だけで、必ず大幅に査定額が下がるわけではありません。
不動産査定では、
・土地の面積
・立地
・築年数
・建物の状態
・接道状況
・間取り
・周辺環境
・修繕の必要性
などを総合的に判断します。
例えば、破裂した水道管を修理するだけで済み、建物への大きな被害がなければ、影響が限定的なケースもあります。
一方で、長期間の漏水によって床や壁、天井などに大きな被害が発生している場合は、修繕費用などを考慮する必要があります。
売却前に修理した方がいい?
空き家を売却する場合、「水道管を全部交換してから売った方がいいの?」と考える方もいるでしょう。
しかし、必ずしも高額な修繕をしてから売却する必要はありません。
特に築年数が古い空き家では、買主が購入後にリフォームや建て替えをするケースがあります。
そのため、修理費用をかけても、その金額がそのまま売却価格に上乗せできるとは限りません。
まずは現状のまま査定を受け、
「修理してから売る」
「最低限の修繕だけ行う」
「現状のまま売却する」
など、物件に合った方法を検討することが大切です。
水道管の破裂を隠して売るのは避けましょう
過去に水道管が破裂したことがある場合や、現在漏水が発生している場合は、その事実を不動産会社に伝えておきましょう。
「修理したから問題ない」と思っていても、いつ、どのような修理をしたのか分かる資料があれば、保管しておくことをおすすめします。
一方、漏水の事実を把握しているにもかかわらず、それを伝えずに売却すると、後から買主とのトラブルにつながる可能性があります。
分からないことがあれば無理に判断せず、不動産会社や専門業者に相談しましょう。
空き家を定期的に確認することが大切
水道管の破裂を防ぐためにも、空き家を長期間放置しないことが重要です。
定期的に、
・水道メーター
・蛇口
・トイレ
・洗面所
・キッチン
・給湯器
・床下
・壁や天井
などを確認しましょう。
水道メーターが使用していないのに動いている場合は、漏水の可能性があります。
ただし、メーターの確認方法や漏水の判断が難しい場合には、水道事業者などへ相談してください。
水道以外の設備も一緒に確認
空き家の管理では、水道だけを確認すればよいわけではありません。
例えば、
・電気
・ガス
・給湯器
・エアコン
・雨樋
・屋根
・外壁
・基礎
・排水設備
なども確認する必要があります。
空き家では、複数の設備が同時に劣化していることもあります。
そのため、定期的な管理では建物全体を見ることが重要です。
遠方に住んでいる場合はどうする?
相続した実家が遠方にあり、なかなか見に行けないという方もいるでしょう。
その場合、家族や管理会社、不動産会社などに定期的な確認を依頼する方法があります。
特に、水道管の破裂や雨漏りなどは、発見が遅れるほど被害が大きくなる可能性があります。
「年に一度しか見に行けない」という場合は、空き家管理について一度検討してみましょう。
空き家を売却することも選択肢の一つ
今後利用する予定がなく、管理も難しい空き家であれば、売却を検討することも一つの方法です。
空き家を所有していると、
・固定資産税
・管理費用
・修繕費
・草刈り費用
・防犯対策費用
など、さまざまな負担が発生します。
さらに、水道管の破裂や雨漏りなどのトラブルが起きれば、その対応も所有者が行う必要があります。
「いつか使うかもしれない」と思っていても、何年も使用していないのであれば、現在の不動産価値を確認してみることもおすすめです。
千葉県の空き家も水道管に注意
千葉県には、千葉市・船橋市・市川市・松戸市・柏市などの都市部から、四街道市・佐倉市・八千代市・習志野市・流山市・大網白里市・東金市・茂原市など、さまざまな地域に戸建て住宅があります。
相続した実家を所有しているものの、現在は県外や遠方に住んでいるという方も少なくありません。
長期間人が住んでいない住宅では、水道管の劣化や漏水に気付くのが遅れる可能性があります。
特に冬場は凍結にも注意が必要です。
そらいえでは空き家の売却相談を承っています
そらいえでは、空き家や相続不動産の売却についてご相談を承っています。
「長期間空き家にしている」
「水道管が破裂してしまった」
「水漏れしているかもしれない」
「修理してから売却した方がいい?」
「遠方に住んでいて管理できない」
このようなお悩みがある方も、お気軽にご相談ください。
空き家の売却では、水道管だけでなく、土地や建物全体の状態、立地、接道状況、周辺環境などを総合的に確認することが大切です。
まとめ
空き家の水道管は、人が住んでいなくても経年劣化や凍結などによって破裂する可能性があります。
水道管が破裂すると、漏水によって床・壁・天井などが傷み、カビや異臭の原因になることがあります。
また、発見が遅れると水道料金が高額になったり、建物の修繕範囲が広がったりする可能性もあります。
長期間空き家にする場合は、水道をどのように管理するのか、凍結対策は必要なのかなどを確認しておきましょう。
また、すでに水道管が破裂している空き家でも、必ずしも売却できないわけではありません。
高額な修繕をする前に、まずは現在の状態で査定を受け、修理してから売るのか、現状のまま売却するのかを検討することが大切です。
相続した実家や長期間使用していない空き家がある方は、水道管の状態も一度確認してみてはいかがでしょうか。


