空き家を久しぶりに訪れたとき、「雨戸が固くて開かない」「シャッターが途中で止まってしまう」「重くて動かせない」といったことがあります。
住宅に人が住んでいる場合は、雨戸やシャッターを日常的に開け閉めするため、不具合にも比較的早く気付くことができます。
しかし、長期間使用していない空き家では、雨戸やシャッターが何年も動かされていないことがあります。その結果、部品の劣化やサビ、汚れなどによって動きが悪くなっているケースがあります。
では、空き家の雨戸やシャッターが開かない場合、そのままにしておいても問題ないのでしょうか?
また、売却を考えている場合、査定価格に影響するのでしょうか?
結論からいうと、雨戸やシャッターが開かないからといって、空き家が売却できなくなるわけではありません。
ただし、無理に開けようとすると破損やケガにつながる可能性があるため、状態を確認しながら慎重に対応する必要があります。
今回は、空き家の雨戸・シャッターが開かない場合の原因や注意点、売却前に確認しておきたいポイントについて解説します。
空き家の雨戸・シャッターが開かなくなる原因
雨戸やシャッターが動かなくなる原因は一つではありません。
長期間使用していない空き家では、次のような原因が考えられます。
・レールにゴミや砂がたまっている
・雨戸やシャッターにサビが発生している
・部品が経年劣化している
・戸車などが劣化している
・レールが変形している
・シャッターが歪んでいる
・雨戸が途中で引っ掛かっている
・電動シャッターの電源や機械に問題がある
・強風などによって変形した
特に空き家では、落ち葉や砂、ホコリなどがレール部分にたまっていることがあります。
また、湿気の多い場所では金属部分にサビが発生し、動きが悪くなることもあります。
雨戸が固いからといって無理に動かさない
雨戸が開かないと、「力を入れれば開くだろう」と考えてしまうかもしれません。
しかし、これは注意が必要です。
無理に引っ張ると、雨戸そのものだけでなく、戸車やレールなどを破損させてしまう可能性があります。
また、古い雨戸の場合、部品が劣化しているため、強く力をかけたことで部品が外れたり、雨戸が倒れたりする危険もあります。
シャッターの場合も同様です。
特に重いシャッターを無理に持ち上げたり、急に動かしたりすると、思わぬ事故につながる可能性があります。
「少し動かないだけだから」と無理をせず、原因が分からない場合は専門業者へ相談することも検討しましょう。
レール部分にゴミがないか確認
比較的簡単に確認できるのが、雨戸やシャッターのレール部分です。
空き家では、レールに砂やホコリ、落ち葉などがたまっていることがあります。
こうしたゴミが原因で雨戸がスムーズに動かなくなっている可能性があります。
まずは目視でレールの状態を確認し、明らかにゴミが詰まっている場合には、可能な範囲で清掃してみましょう。
ただし、清掃しても動かない場合や、レール自体が変形している場合は、無理に動かさない方が安全です。
サビや経年劣化にも注意
空き家の雨戸やシャッターでは、サビもよく確認したいポイントです。
金属製の雨戸やシャッターは、長年雨風にさらされることで少しずつ劣化していきます。
表面的なサビだけであれば大きな問題にならない場合もありますが、サビが進行すると部材が腐食し、動作不良の原因になることがあります。
また、雨戸の戸車やシャッターの内部部品など、外から見えない部分が劣化している可能性もあります。
外観だけでは判断できない不具合もあるため、開閉できない場合は原因を確認することが大切です。
電動シャッターが動かない場合
最近の住宅では、電動シャッターが設置されていることもあります。
電動シャッターが動かない場合には、単純に電源が入っていない、ブレーカーが落ちている、リモコンの電池が切れているなど、さまざまな原因が考えられます。
一方で、モーターや制御装置などの故障が原因になっている可能性もあります。
特に長期間空き家になっていた住宅では、電気設備全体の状態も確認する必要があります。
電動シャッターについても、原因が分からない状態で無理に操作するのではなく、必要に応じてメーカーや専門業者に確認してもらいましょう。
雨戸・シャッターが開かないと室内確認にも影響する
空き家を売却する際、雨戸やシャッターが開かないことで困るのが「室内の確認」です。
雨戸が閉まったままだと、室内に自然光が入りにくくなります。
日中でも室内が暗くなるため、内覧時に購入希望者が建物の状態を確認しにくくなる可能性があります。
また、長期間閉め切っていることで、室内に湿気やカビ臭がこもっていることもあります。
空き家の売却では、建物の状態を購入希望者に見てもらうことが重要です。
そのため、可能であれば内覧前に雨戸やシャッターの状態を確認しておくとよいでしょう。
査定価格に影響することはある?
雨戸やシャッターが開かないからといって、それだけで査定価格が大きく下がるとは限りません。
不動産の査定では、土地の広さや形状、立地、道路、建物の築年数、建物全体の状態などを総合的に判断します。
雨戸の一部に不具合があるだけであれば、物件全体の価値を大きく左右しないケースもあります。
ただし、複数の雨戸が開かない、シャッターが故障している、窓自体にも問題があるなど、建物全体に劣化が見られる場合には、修理費用などを考慮して査定される可能性があります。
つまり、雨戸・シャッター単体ではなく、建物全体の状態の一部として判断されると考えると分かりやすいでしょう。
売却前に修理した方がいい?
「査定を少しでも良くするために、雨戸を全部交換した方がいいのでは?」と考える方もいるでしょう。
しかし、必ずしも修理や交換をしてから売却する必要はありません。
雨戸やシャッターの修理費用は、故障箇所や部品、製品の種類などによって変わります。
簡単な調整や部品交換で済む場合もあれば、古い製品で部品が入手できず、交換が必要になる場合もあります。
特に築年数が古い空き家では、売却前に多額の費用をかけて修理しても、その費用を売却価格にそのまま上乗せできるとは限りません。
そのため、修理をする前に一度査定を受けることがおすすめです。
「現状のまま売却」も選択肢
不動産には、多少の不具合がある状態でも売却できるケースがあります。
雨戸やシャッターが開かない場合も、状態を買主へ説明したうえで、現状のまま売却する方法が考えられます。
例えば、購入後に買主が自分で修理・交換することを前提として価格を設定する方法です。
もちろん、具体的な条件は物件や買主によって異なります。
売主側が無理に修理費用を負担するよりも、現状の状態を正確に伝えたうえで価格を調整した方がよいケースもあります。
売却時には不具合を隠さない
雨戸やシャッターに不具合がある場合、売却時には不動産会社へきちんと伝えることが大切です。
「査定が下がるかもしれないから黙っておこう」と考えるのではなく、
「この雨戸は開かない」
「このシャッターは途中までしか動かない」
「以前から開閉しにくい」
など、分かっていることを正確に伝えましょう。
不動産会社が状態を把握していれば、売却方法や契約時の説明についても適切に検討しやすくなります。
空き家の雨戸は防犯面でも重要
雨戸やシャッターには、雨風から窓を守るだけでなく、防犯面での役割もあります。
空き家では長期間閉め切ったままになっていることで、「人が住んでいない」と外から分かりやすくなってしまうことがあります。
一方で、雨戸やシャッターが壊れているからといって、無理に開けたままにしておくのも適切とは限りません。
空き家の管理では、窓や玄関、雨戸、シャッターなどの状態を定期的に確認し、異常があれば早めに対応することが重要です。
雨戸が開かない空き家を売却するときのポイント
空き家の売却を考えているなら、次のポイントを確認しておきましょう。
① どの雨戸・シャッターが開かないか確認する
全部なのか、一部だけなのかを確認します。
② 原因を確認する
ゴミ、サビ、レールの変形、部品の劣化など、分かる範囲で状態を確認します。
③ 無理に動かさない
動かないものを力任せに開けると、破損やケガにつながる可能性があります。
④ 修理前に査定を受ける
修理費用と売却価格のバランスを考えるため、先に不動産会社へ相談しましょう。
⑤ 不具合を正確に伝える
売却時には、把握している不具合を不動産会社へ伝えておくことが大切です。
まとめ|雨戸・シャッターが開かなくても売却を諦める必要はない
空き家の雨戸やシャッターが開かない原因には、ゴミや砂の蓄積、サビ、部品の劣化、レールの変形、電動シャッターの故障など、さまざまなものがあります。
長期間使用していなかった空き家では、雨戸やシャッターの不具合は決して珍しいことではありません。
重要なのは、動かないからといって無理に開けようとしないことです。
また、雨戸やシャッターが開かないからといって、必ずしも空き家が売却できないわけでもありません。
査定への影響についても、雨戸だけを見て判断するのではなく、土地や建物全体の状態を含めて総合的に判断されます。
売却前に修理するか、そのまま売却するかについても、物件によって適切な方法は異なります。
特に古い空き家では、修理費用をかけても売却価格に十分反映できない可能性があるため、まずは現在の状態で不動産会社に査定を依頼することがおすすめです。
「雨戸が開かないから売れないかもしれない」
「シャッターが故障しているけど修理した方がいい?」
「古い空き家なので、どこまで直してから売ればいい?」
このような悩みがある場合も、まずは現状を確認し、修理費用と売却価格のバランスを考えてみましょう。
空き家の売却では、すべてを新品に交換してから売る必要があるとは限りません。
現在の状態を正確に把握し、その物件に合った売却方法を選ぶことが大切です。


