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空き家の排水トラップの水がなくなると何が起こる?|臭いや害虫を防ぐために知っておきたいこと

空き家を長期間そのままにしていると、「排水口から嫌な臭いがする」「家の中に虫が出るようになった」といったトラブルが起こることがあります。

その原因の一つとして考えられるのが、排水トラップの水がなくなっている状態です。

普段生活している家ではあまり意識することがありませんが、キッチンや洗面所、浴室、トイレなどの排水設備には、下水管から上がってくる臭いや害虫などを防ぐための仕組みがあります。

しかし、空き家では長期間水を使用しないことで、その仕組みが十分に機能しなくなることがあります。

今回は、空き家の排水トラップの水がなくなると何が起こるのか、なぜ水がなくなるのか、売却前には何を確認すればよいのかについて、不動産売却の視点も交えて解説します。

目次

排水トラップとは?

まず、「排水トラップ」という言葉を聞いたことがない方も多いかもしれません。

排水トラップとは、排水管の途中などに水をためておくことで、下水管などから室内への臭いや害虫の侵入を防ぐ設備です。

キッチンのシンク、洗面台、浴室、洗濯機の排水口などには、さまざまな形の排水トラップが使われています。

この排水トラップにたまっている水は「封水」と呼ばれます。

この水があることで、排水管の先と室内との間に水のふたができるような状態になります。

普段の生活では水を流すたびに封水が維持されるため、あまり意識することはありません。

ところが、空き家では長期間水を使わないため、この封水がなくなってしまうことがあります。

なぜ空き家では排水トラップの水がなくなる?

大きな理由の一つが、水の蒸発です。

排水トラップにたまっている水は、家を使用していなくても少しずつ蒸発します。

特に夏場など、気温が高い時期には水の蒸発が進みやすくなります。

普段人が住んでいる家であれば、キッチンや洗面所、浴室などを使用することで自然と水が補充されます。

しかし、誰も住んでいない空き家では何週間、何か月も水を流さないことがあります。

その結果、少しずつ水が減り、最終的に排水トラップの封水がなくなってしまうことがあります。

つまり、

空き家になる

水を使わなくなる

排水トラップの水が蒸発する

封水がなくなる

臭いや害虫などの問題が発生する可能性がある

という流れです。

排水トラップの水がなくなると「下水の臭い」がすることがある

最も分かりやすい変化が、排水口からの臭いです。

封水が残っている場合、排水管の先から上がってくる臭いが室内まで届きにくくなっています。

しかし封水がなくなると、排水管と室内を遮るものがなくなります。

そのため、排水口から下水系統の臭いなどが室内に入り込む可能性があります。

空き家の内覧をした際に、

「玄関を開けた瞬間に何となく嫌な臭いがする」

「洗面所付近が臭う」

「浴室から排水のような臭いがする」

といった場合には、排水設備の状態を確認する必要があります。

もちろん、臭いの原因が必ず排水トラップの封水切れとは限りません。

排水管の汚れ、カビ、排水設備の不具合、漏水など、別の原因が隠れていることもあります。

そのため、臭いだけで原因を決めつけないことが大切です。

害虫が侵入する可能性もある

排水トラップの封水には、臭いだけでなく害虫などの侵入を防ぐ役割もあります。

封水がなくなると、排水口から小さな虫などが室内へ入り込む可能性があります。

特に長期間管理されていない空き家では、排水設備だけでなく、窓や換気口、床下などさまざまな場所から害虫が侵入する可能性があります。

そのため、

「空き家だから虫が出ても仕方ない」

と考えるのではなく、どこから侵入しているのかを確認することが重要です。

排水口からの侵入を疑う場合は、排水トラップの状態を確認しましょう。

排水トラップの水がなくなっているだけなら、すぐに大きな故障とは限らない

ここで注意したいのが、排水トラップの水がなくなっている=排水設備が壊れている、というわけではないということです。

長期間水を使用していなかった空き家であれば、単純に封水が蒸発しているだけというケースもあります。

その場合、水を流すことで排水トラップに水が戻り、臭いが改善することもあります。

ただし、水を入れてもすぐに水がなくなる場合には注意が必要です。

排水トラップや配管の状態によっては、別の原因が考えられるためです。

また、長期間使用していなかった設備では、水を流す前に設備や配管の状態を確認することも大切です。

特に古い空き家では、配管の劣化や漏水などが発生している可能性もあります。

空き家の内覧では意外と気づかれやすいポイント

不動産の売却では、購入希望者が実際に建物を見る「内覧」が行われることがあります。

その際、排水口から臭いがすると、購入希望者にマイナスの印象を与える可能性があります。

例えば、

・玄関を開けると家全体が臭う
・洗面所から下水のような臭いがする
・浴室の排水口から臭いがする
・キッチンのシンクから臭いがする
・トイレ周辺から臭いがする

といった状態です。

建物の構造や土地に問題がなくても、こうした小さな問題によって「この家は長期間放置されていたのかな」と感じる人もいるでしょう。

そのため、売却を考えている空き家では、建物の大きな部分だけでなく、こうした細かな設備の状態も確認しておくことが大切です。

売却前に排水トラップの水を確認した方がいい?

空き家を売却するのであれば、可能であれば排水設備の状態を確認しておくと安心です。

ただし、「売却前だから、とりあえず家中の水を流せばいい」と考えるのは避けた方がよい場合があります。

長期間空き家になっている建物では、水道管や給水設備が劣化している可能性があります。

その状態で水を通したことで、漏水が発生するケースも考えられます。

そのため、

・水道が開栓されているか
・給水管に問題がないか
・水道メーターの状態
・蛇口から正常に水が出るか
・排水が正常に流れるか
・水漏れがないか

などを確認しながら対応することが重要です。

不安がある場合は、水道業者など専門業者に確認してもらう方法もあります。

空き家の排水設備は「見えない場所」だからこそ注意

空き家の売却では、外壁や屋根、庭、室内の汚れなど目に見える部分に注目しがちです。

しかし、排水設備のように普段見えない場所にも空き家特有の問題が発生します。

特に排水トラップは、普段生活していると意識することがほとんどありません。

「水を使わないだけで臭いの原因になるの?」

と思う方もいるかもしれません。

しかし、空き家では「使わないこと」そのものが設備に影響することがあります。

水回りは使用しない期間が長くなるほど、さまざまな確認が必要になります。

排水口の臭いだけでなく、床下への水漏れにも注意

排水トラップの確認をするときは、臭いだけでなく水漏れがないかも確認しましょう。

例えば、キッチンのシンク下や洗面台の収納部分を開けた際に、

・配管周辺が濡れている
・木材が変色している
・カビが発生している
・床が湿っている

といった状態があれば注意が必要です。

単純な封水切れではなく、配管の劣化や漏水などが関係している可能性があります。

特に長期間使用していなかった空き家では、見た目だけでは判断できない部分もあります。

古い空き家でも、まずは状態を確認することが大切

空き家の排水トラップの水がなくなっていると、

「この家はもう設備がダメなのでは?」

と不安になるかもしれません。

しかし、封水が蒸発しているだけであれば、必ずしも大きな故障とは限りません。

重要なのは、原因を確認せずに修理や交換を決めないことです。

古い空き家だからといって、売却前に水回りをすべて交換する必要があるとは限りません。

修繕に費用をかけても、その分だけ売却価格が上がるとは限らないためです。

まずは現在の状態を確認し、そのまま売却するのか、必要な部分だけ対応するのかを検討しましょう。

空き家を売却するなら「臭い」もチェックしておこう

空き家の排水トラップの水がなくなると、排水口から臭いが発生したり、害虫が侵入したりする可能性があります。

特に長期間人が住んでいない家では、こうした問題が起こりやすくなります。

売却を考えている場合は、屋根や外壁だけではなく、キッチン、洗面所、浴室、トイレなどの水回りも確認しておきましょう。

ただし、臭いがするからといって原因を決めつけるのは禁物です。

封水切れだけでなく、排水管の汚れや劣化、漏水など別の原因が隠れている可能性もあります。

「古いから売れない」「空き家だから仕方ない」と諦めるのではなく、まずは現在の状態を把握することが大切です。

空き家の売却では、大きな修繕だけでなく、こうした小さな設備の状態が内覧時の印象を左右することがあります。

売却を検討している方は、必要以上に費用をかける前に、まずは現状のままで査定を受け、どの部分に対応するべきなのかを確認してみましょう。

空き家の状態は一軒一軒異なります。排水設備の臭いや水漏れなど気になる点がある場合は、専門業者にも確認してもらいながら、無理のない方法で売却を進めることが重要です。

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